私と水文明の縁は、それほど深くありません。
水の緻密さが、私には少々受け入れがたいのかもしれません。
水文明というと、すぐに「ドロー」の一言になりがちですが、
最近は邪魂創世やシャーマントーテムなど、他の色にもあるわけで、
水のドロー以外の面を見ていくことになります。
水文明のカードで、私が一番使いやすいと思っているのは、
パルピィだったりします。
山札を仕込めるというのも、水のお家芸なわけで、
そこをつきつめていくと、このカードに行き当たります。
また、水にしか触れない、とは言いませんが、
水が得意としているゾーンに、シールドも含まれます。
マナ回収も得意ですから、
結果的に、水文明は墓地以外のすべてのカードに触れるということになります。
こういうと、自然文明とどう違うのかという話になってしまいますが、
自然文明と溝を開けられる点というと、
初めに否定したドローなわけです。
「ドロー」というよりは、「安定して手札枚数を増やせる」ことですね。
打ちっぱなしの呪文というのが、やはり強い。
運による揺らぎをぎりぎりまで排除していって、
そこに残った上澄みを取っていく、
水文明の戦い方には、そのような側面があるのではないでしょうか?
これを要約すると、水文明は神に反逆しているということなのだけれど、
設定上でも、水文明の枢軸というのは、信仰の対象を持たないんですね。
火文明にはドラゴンがいて、闇文明にはブラックモナークがいて、
光は無神論っぽいところはあれ、そのものが信仰の対称ですし、
自然はそんな光を、実際にありがたがっているわけです。
(そういう意味では、光は信仰を利用しています)
水文明は、違う。
アカシック・コードという、コンピュータ?みたいなものがあって、
その命令に従って動いているわけです。
「理性」でもって、「信仰」という名の「蒙昧」と戦っている、
自分の手で神を創造することで、復讐している、そんな感じです。
ロベスピエールは、水文明を模範にするといいかもしれません。
そして、割りに相手のカードをいじれるのが、
水の持っている、もう一つの強みです。
バトルゾーンだろうが、マナだろうが、手札だろうが、お構いなし。
バウンスというと、パワーが低いような気もしますが、
一通りのゾーンを触れる文明は、実は水だけです。
火や自然はハンデスができず、
闇は自分のマナがいじれない。
光はというと、除去手段がクリーチャーのバトルですから、
水だけは、ほかの文明の力を借りずにすべてのゾーンを征服できるのです。
「利があればどことでも組む」とうそぶいている割に、
どことも組む気がないのか、
どこともすぐに手を切れるから、「どことでも組む」と宣言できるのか。
それは、アカシック・コードの腹の中。
人間離れしているようで、どこかしら人間的な、水文明のなぞは、
今日も明かされぬままです。
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