ふたり回し

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離巽

再整形

顎が上向きすぎていたことが発覚した。

☶☴(山風蠱)――戊

その53から63までを総括。 丁より続く 夜明け前の港で、シャビィは眠たげに目をこするパロームと再会した。パロームがシャビィを荷担ぎの親方に引き合わせると、親方はシャビィの体つきに満足したのか、すんなりとシャビィを受け入れた。この世間知らず…

☶☴(山風蠱)――その63

長かった山風蠱も、とうとうこれでおしまいだ。 次回作はもっとスピーディーにこなしたい……orz その62より続く 「リ、リシュンさん、どうしてここに……」 目を白黒させるシャビィに、院主は種を明かしてみせた。 「彼女を無事、白帯の奥地、無端まで送り届…

☶☴(山風蠱)――その62

エピローグの前編といったところ。 空気感が難しい…… その61より続く 「老師、お忙しいところ、失礼いたします。」 シャビィは三拝してから、門主の私室に足を踏み入れた。 「お久しぶりです、老師。」 シャビィの前にいるのは、老師と呼ぶには若すぎる、…

☶☴(山風蠱)――その61

これにて一件落着。 気になるシャビィのその後は、また今度ということで。 その60より続く ぼんやり輝く夜の海を、柔らかい波に揺られながら、一艘の小舟が渡ってゆく。陸風に流される雲の影を避け、小舟はナルガから北へと進み、やがて海の只中で止まった…

☶☴(山風蠱)――その60

終わりが見えてきた。 遅筆のせいもあるが、長い話だったのだと実感。 その59よりづつく 門主が金子を取りに戻ると、医師の廊下を裸足が走る、冷たい音が近づいてきた。 「老師!表に奏国の兵隊が!ここは私たちが引き止めます故、老師だけでもどうかお逃…

☶☴(山風蠱)――その59

リシュンの真の目的とは…… その58より続く その頃プリア・クック寺院では、仲間が捕まったという報せを受け、皆が浮き足立っていた。勿論全ての者が事情を知っているわけではない。説明を求める弟子たちを遠ざけ、門主は閉め切った私室を音を立てて歩き回…

☶☴(山風蠱)――その58

いよいよ決着。 その57より続く 「まだだ!」 シャビィはいち早く起き上がり、立ち上がろうとしているヘムに、右の拳を叩き込んだ。ヘムは咄嗟に手で体を庇いはしたものの、勢いは殺しきれず、足が床から浮いている。シャビィはすかさず踏み込んで、立て続…

☶☴(山風蠱)――その57

バリバリ戦うシャビィとヘム。 剣も魔法もない素手の泥仕合の行方は、いかに。 その56より続く このむごい音もシャビィの耳にはまるで届かず、シャビィの体を貫いたのは、総身が叩きつけられる、はかりしれない力だけ。倒れる間際に踏みとどまりはしたもの…

☶☴(山風蠱)――その56

ついにというかなんというか、殴り合いが始まった。 今回はなんとかしのいだが、次回分はどうしたものか…… その55より続く 「坊さん、とんだ災難だな。この板切れは何だい……お経?がびっしり書いてあるけど。」 痘痕面(あばたづら)の水夫が、足元に落ち…

☶☴(山風蠱)――その55

いい感じにドタバタしてきた。 長かった山風蠱もいよいよクライマックスか…… その54より続く 周りの男たちが見守る中、シャビィは大きく息を吸い込み、やにわに飛沫を上げて駆け出した。長年潮風にさらされているのだろう。しなびた甲板が、たるんだ音を立…

☶☴(山風蠱)――その54

挫折とはちょっと違うけれども、アクシデント発生。 その53より続く 「噂をすればなんとやらだ。」 バンダナの男がため息をつき、重そうに腰を上げた。怒りをおろした船からは次々に水夫が飛び出し、太い綱を渡して埠頭に船をつないでいる。役人が船に近づ…

☶☴(山風蠱)――丁

37から52までを総括。 丙より続く シャビィがランプを掲げると、物乞いを装った二人組は鼻息荒く階段を駆け下りてきた。 「女、逃げられると思うなよ。」 光の底にリシュンの影を見つけて大口を叩いたものの、獲物を目の前に堂々巡りを繰り返すうち、二…

☶☴(山風蠱)――その53

アクションシーンが近づいてきたが、まだ殺陣を練れていないぞ、私。 その52より続く 夜明け前の港で、シャビィは眠たげに目をこするパロームと再会した。パロームがシャビィを荷担ぎの親方に引き合わせると、親方はシャビィの体つきに満足したのか、すん…

☶☴(山風蠱)――その52

次回から、決着に向けて話が展開する予定(苦笑 その51より続く 草むらの中から現れたのは、踊り子が彫り込まれた、玄武岩の柱だった。同じ踊り子の様々なポーズが、ざらついた医師の肌にびっしりと並んでいる。 「今は草に覆われていますが。この下は全て…

☶☴(山風蠱)――その51

結構な圧縮で。 これで止めか。 その50より続く 店を出てから、リシュンは知り合いの商館を片端からあたっていった。この服で上がり込むわけにもいかず、シャビィはまたもや表で見張りだ。門主がまだシャビィを探しているのか、黄色い僧服が何度も目の前を…

☶☴(山風蠱)――その50

圧縮成功。正しいかどうかはともかくとして、引き続き圧縮する予定。 その49より続く 「お連れの方は、いかがなさいますか?」 シャビィはだらしなく口を開けたまま、厨房の奥の方を虚ろな目で眺めている。目の焦点がどこにも合っていないが、その眼差しを…

☶☴(山風蠱)――その49

圧縮、圧縮だぞ、私…… その48より続く 定食屋の中は、様々な調味料の匂いを吸った分厚い光で満たされていた。いくつかの燈台がいたいけな陰を放つ他には、照明らしいものが見当たらない。リシュンは目を細め、カウンターに知人の姿を認めた。 「パロームさ…

☶☴(山風蠱)――その48

作戦の下準備だが、意外と長びきそうだ。 ここを短くまとめられるようにしなくては…… その47より続く 屋敷跡を出て長い階段を下ると、夕べの空き地が見えてきた。あの時は陰の下に埋もれて見えなかったが、急な斜面の上には、大小の墓石がひしめいていたの…

☶☴(山風蠱)――その47

以下、誰も喜ばないシャビィのシャワーシーン。 短いが、キリがいいのでこの場面で一枚。 その46より続く 階段を上りきると、シャビィの目の前に真夏の海が広がった。夕べとはまた違った暖かな桃色が、どこまでも続いている。シャビィは胸いっぱいに潮風を…

☶☴(山風蠱)――その46

次回、誰も喜ばないシャビィのシャワーシーン確定(苦笑 その45より続く 「こんなものまで用意してくださったなんて!この服といい、顔のことといい、リシュンさんにここまでして頂いたからには、必ずお役に立ってみせます。」 シャビィは長衣を受け取り、…

☶☴(山風蠱)――その45

一旦ややこしいシーンが終わって、ここからはクライマックスへのための部分。 シャビィとリシュンの心情描写をしっかりやっていきたい。 その44よりづつく リシュンが振り返ると、戸口には浮かない顔をした面長の男が立っていた。 「リシュンさん。」 リシ…

☶☴(山風蠱)――その44

山風蠱が最後まで書きあがったら、虎紳と煬威のシーンは書き直してみようかと考えている。 リシュン主導で説明する形にすれば、多少強引でも短くできるような気がする。 43より続く シャビィは大きく方を落として鏡の前にへたりこみ、リシュンはこれ幸いと…

☶☴(山風蠱)――その43

門主との会話シーンと比べて、虎紳達のシーンのウェイトが大分大きくなってきた。 参加人数も話の内容も全く違うわけで、当たり前と言えば当たり前なのだが…… 重要性で考えると明らかに逆のような気もする。 その42から続く 虎紳の片言に、煬威はうろたえ…

☶☴(山風蠱)――その42

話がまとまりつつある。 強引にまとめただけかもしれないが…… その41より続く 卓子の中央を見つめながら、虎紳はしばらく無精ひげをさすっていたが、やがて目を瞑り、大きく息を吸った。 「門主自ら動くように仕向けることで、塀の中から証拠をおびき出す…

☶☴(山風蠱)――その41

微妙な駆け引きが中心なので、セリフにかなり神経を削られる。 あと1、2回で切り上げられるだろうか…… その40より続く 「俺も、その点に関しては煬威に賛成だ。力ずくでも乗り込んでいって、その男の言う地下室にたどり着くことができれば、そこにあるん…

☶☴(山風蠱)――丙

その26からその36までを一括。 乙より続く 翌朝、シャビィは物音で目を覚ました。明るいながらも部屋の中が見えるのは、まだランプが消えていないからだろう。蔵の中で寝過ぎたせいか、ゆうべはなかなか寝付けずに、かすかに聞こえるリシュンの寝息と夜…

☶☴(山風蠱)――その40

やっとこさ駆け引きっぽいシーンに突入。 次回はリシュンのハッタリが炸裂するかも。 その39より続く 男達に茶杯を配りながら、リシュンは再び説明を始めた。 「そうして、真相を確かめるついでに、門主に墓穴を掘ってもらうべく念を押してきたのです。」 …

☶☴(山風蠱)――その39

つじつまを合わせるのに苦労しますが、なんとかまとまってきました。 38より続く 隠れ家に戻ってくると、リシュンは竈に燈台の火を移した。まずは体を乾かさなくてはならない。炎が薪をゆっくりと舐め、塩辛い音を立てて火の粉が踊り始めると、シャビィ達…

☶☴(山風蠱)――その38

いろいろと矛盾の出やすいシーンで、書いたり消したりの繰り返しです。 37より続く 虎紳の問いに、シャビィはゆっくりと頷いた。 「ええ、寺院の秘密を知って閉じ込められてしまった私を、リシュンさんが助けてくださったんです。」 ランプの影に黒く染ま…