ふたり回し

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超次元のひずみ

結論、というわけではありませんが、サイキックはやっぱり好きになれません。

字義どおりDMを大きく「歪めて」しまったから。


超次元呪文自体は、出るべくして出たカードだと思っています。

カードゲームを盛り上げる上で特殊召喚は欠かせず、また召喚対象の限定も必要な処置だったからです。


カードゲームの目玉は、なんといっても「特殊召喚」。

これは覆しようのない真実だと思います。

正規のマナを支払わず、大きなクリーチャーを規格外の速さで出せるのは爽快です。

しかしまた、この爽快さは「強さ」そのものでもあります。

DM史とは、特殊召喚用のカードが想定外の強力なカードと結び付くことで環境を偏らせてきた歴史でもあるのです。

あらかじめ召喚対象が絞られている超次元呪文は、暴走しにくいという点では非常に優れていますね。


ですが、「クリーチャーをデッキに入れずに召喚できる」能力は、大きなひずみを生んでしまいました。

以前より高い呪文比率のデッキが増え、山札の呪文比率と関係しているカードに影響したのです。

フェルナンドやアヴァラルドもさることながら、最も顕著なのは山札からの特殊召喚

転生プログラムが早々と殿堂入りしてしまったにもかかわらず、かなり劣ったオロチでさえ暴走しています。

強さも問題ですが、構築が簡単になりすぎたのも興ざめ。

ランダム系のデッキは比率の調整が醍醐味だったのに、簡単に確実に出せるのでは退屈です。


そして、さらに私を憂鬱にさせるのが「超次元キンタロ飴構築」。

「超次元は空間と時間を超越し偏在する」などと言わんばかりのホールのガン積みは、デッキを単調にします。

フィニッシャーを12枚積んだりすれば手の回らない部分が出てしまったものですが、超次元にはそれがありません。

高速で強力なフィニッシャーをしかも確実に出せる上に、召喚しながら除去したり回収もこなせてしまいます。

合理的に考えたら脳筋構築が正解だなんて、なかなか皮肉が利いていますよね。


おおよそ政治以外についての批評は歓迎されない向きがありますが、これくらいなら罰はあたりますまい。

それでも「文句を言うなら辞めてしまえ」と言われるなら・・・いえ、すでに私は疲弊しつつあるような気もします。