ふたり回し

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2話のプレビュー

やっと折り返し地点までこれた。

上げるまでには、もうしばらくかかる見込み。


二匹の姿を見つけるが早いか、居虎はぐんぐんと迫ってきた。同期の中に、通灯を使った居虎に追いつける者はいない。目標も、次第に距離を離される。音で居虎を確認しつつ、小さく斜め上に旋回。阿那は、滑り降りるようにして目前の勝利に飛びかかった。直交する軌道の上の、一秒先の目標、一秒先の目標に、1発、2発。型通り放たれた『椏殻』は、硝子の怪鳥に吸い込まれていった。着弾と同時に、光の欠片が弾け飛ぶ。舞い散るともしびを潜り抜け、風音は初めて兵になった。


仲間に先を越されたようで、微妙に焦っていた風音。

手順をいちいち確認してしまうのは、初心者の習性だ。


<追伸>

分断されていた一話を、筆をくわえて繋ぎなおした。

今まで不便をかけていたことをお詫びする。