ついにシリーズ五つ目の記事にたどり着きました。
ラストに取っておいたのは、もちろん闇文明。
また、いつか、このボヤキを読み返す日のために。
闇文明を一言で表すなら、「反逆」でしょうか。
意外に思われる方もいらっしゃると思います。
普通のデュエルだと、闇文明が一番活躍していますものね。
世間一般の闇文明の評価というのは、除去であったり、ハンデスであったり、
「やりたい放題の文明」だと思うのです。
コントロール同系戦などは、闇文明のカードを使ったけん制から始まり、
ヘルスラッシュの時代には、ゲームを終わらせるのも黒の仕事でした。
上のように、徹底的に相手のカードを脅かしていく闇文明のイメージは、
決して「反逆」ではなく、むしろ「支配」に近いものです。
しかし、これはほかの文明のバックアップがあってこそ。
闇文明自体は、最も採算の取れない文明なのです。
闇文明のクリーチャーは、全文明中最も虚弱です。
ブーストも、ドローも苦手で、火文明のような突き抜けたスピードもありません。
まともにぶつかって、勝つすべを持たない、闇文明。
弱者が強者を倒すには、相手を自分と対等にするには、
何をしてもかまわない、何かを顧みてはならない。
それは、黒の「テロリズム」と形容されるべきものです。
ある時は、相手を欺くことで、
ある時は、相手を陥れることで、
またある時は、自らの命をささげることで、
敵を高みから暗い巣穴へ引きずり落とす。
闇文明の象徴は、万人に平等に与えられる死です。
私にとって、闇文明の最も象徴的な能力は、「スレイヤー」。
命をかけることで、蟻は像をも倒せる、
命の重みは、どれも一つ分でしかない、
卑怯さの裏に見え隠れする、闇文明の「フェア」な横顔が、私は好きです。
また、スレイヤー以外にも、「犠牲」の思想が現れています。
ダイダロスや邪魂転生などは、その筆頭でしょう。
命を捨てることをいとわない一方で、その代償はきっちりと頂く。
命しか賭けるものを持たない者の、文字どおり最期の手段です。
だから、ナメさせない。
私のスタート地点は、スノーフェアリー速攻でした。
力の差に屈しない、犠牲をいとわない、そして、最後まで諦めない。
イモータルブレードだけは、他のデッキにも入れています。
イモータルブレードといえば、墓地回収も闇の代表的な能力ですね。
破壊の一方で、再生もつかさどる闇文明。
彼らが、いともたやすく自分の命を死の危険にさらすことができるのは、
知っているからにほかなりません。
肉体の朽ちた後にも、憎しみの消えないことを。
そして、怒りの休まる暇のないことを。
<関連記事>