前回が戦闘シーンばかりだったので、
普通のシーンを描く感覚がなかなか戻ってこない。
この次に一つ山があるので、今年中に越えてしまいたいが・・・
「なんだよ、はっきりしないな。
たまにしか会えない娘の笑顔がかかってるんだ。
もう少しちゃんと考えてくれよ」
まともに考えて、どうしてこの人形で子供が喜ぶところが思い浮かぶのか。
答えに窮した風音は、ゆらゆらと漂う視線で骨董屋に助けを求めた。
専門家は、もっともらしい逸話を作り上げようと、
眉を絞って想像力を走らせたが、
遥かな名案を、それよりも一歩早く思いついたのは、宿合の方だった。
「そうだ、風音、片方お前が買えよ。あんだけ物がないんだ。
骨董品の一つや二つあった方が、生活に潤いが出るだろ。
とりあえず二つとも買って、希耶に好きな方を選ばせる。
金は、高い方を俺が持つからさ」
比較的のんびりした話なので、
全体的にこのような文が多くなるだろう。