ふたり回し

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レシピとスコア-2/2

前回の記事はこちらです。

レシピとスコア-1/2 - ふたり回し

レシピとしてのデッキ、材料としてのデッキ、料理としてのデッキ、

三つのデッキが、交錯しながら、

「個性」という言葉との関係から逃れようとしていきます。


そんな中で、見直すべきは、「レシピ」というネーミングでしょう。


・作曲家は楽譜を自慢する

自慢するかどうかはさておいて、

作曲家の、例えば評価などは、「作った」曲で決まりますね。

実際に「演奏」するのは、別の人、どころか、オケですから、

一人でやれと言われても、なかなか厳しいものがあります。


デッキは一人でも使えますが、

デッキレシピの扱いというのは、

レシピよりも楽譜(スコア)に近いような気がします。

デッキレシピの時点で、完成されたものとして受け入れられ、

評価を下されるのは、楽譜と同じですね。


ただし、音楽における楽曲というのは、楽譜だけではなく、

演奏との二段構えになっています。

カードゲームの場合も、プレイングは勝敗を決定する要素ですから*1

プレイングに対してビルディングが優位を持っている現状は、

すこしアンバランスなのかもしれません。

プレイングの定義を、

デッキを「使う」営みではなく、

「実現する」営みとして捉えてみるのも、悪くはないでしょう。


ましまろさんのおっしゃる通り、

歌っている人が違えば、歌も変わってくるのだから、

「コピー」ではなく、「カバリング」です。


・レシピとスコアの役割

さて、料理や音楽を、記号にして書きとめておく、

その最大の目的は、一体何でしょう。

形を与えて、残しておくことも、目的の一つでしょう。

公開して、「元祖」の証明にすることも、大切な役割です。

直したり、解析したりする手がかりにするためかもしれません。

しかし、その最大の目的は、おそらく「コピー」できるようにすることです。


その料理を食べたことがない人が、その曲を聞いたことがない人が、

その味、音を再現するために、

レシピやスコアといったものが作られるのではないでしょうか。

少なくとも私は、

「この『デッキ』を再現して、楽しんで欲しい」

と考えながら、デッキレシピを作っています。


・『カバリング』を生かす方法

その前に、皆さんにご覧いただきたいレシピがあります。

【デッキ】ドレイクビート - デュエルマスターズ DMvault

うちの常連さんの、poscamさんが作成されたデッキで、

試作段階のときには、

「カゲロウノキズアト(仮」という題で出展されていました。

当初は、「陽炎の傷痕」の墓地が増える構造*2にサインを絡めて攻撃する、

というデッキでしたが、

今はそこにバイケンを絡めて、

アントワネットやタイフーンをハッタリに使える形へと大きく変化しています。

この構造は、KARAKURIぎゃらくしぃでご紹介したもので、

KARAKURIぎゃらくしぃも覚えていてくださったのかな、と私は期待しています。


こんな風に、他の人のデッキを使ってみて、

うまいと思った部分を、別のカードを使って派生できるようになれば、

新しいデッキが誕生することになります。

ですから、この場合は、「陽炎の傷痕」の応用よりも、

「KARAKURI」の応用の方が、高度な技術ですし、私もそちらをお勧めします。

「○○に××を投入しました」という改造よりも、

ノウハウやテクニックを抽出する模倣の方が、

ずっと生産的で、面白いアレンジメントですよね。


「ふたり回し」のデッキレシピに、プレイングの解説が少なくて、

不便に思う方もいらっしゃるかもしれません。

でもその分、レシピがいかにして作られたかは、しっかりと書き込んであります。

デッキの思いつき方や、応用しやすいテクニックなど、

新しいデッキを作るための情報を、いかに提供するか。

「脱、初心者」

「デッキを作ってみよう!!」

「豆知識」

で御紹介した情報の、いわば実演の場所として、

私は「サンプルデッキ」を活用しています。


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*1:機体の性能差は決定的な条件ではないそうですよ

*2:フレアフュージョン、アントワネット等