デッキの分類と銘打ってありますが、
今回の目的はいろいろなデッキのパターンをお見せすること。
把握できている範囲で、できる限り説明いたします。
相手プレイヤーを積極的に攻撃するタイプのデッキを、ビートダウンといいます。
サイズ、速さともに、バリエーションは豊かで、遅いビートダウンにはコントロールに近い動きのものもあります。
明確な線引きは難しい所ですが、相手を完全に封じ込めた状態を維持しないで攻撃に移るなら、
コントロールの要素を含んでいてもビートダウンに数えるべきでしょう。
1.速攻
1、2ターン目から攻撃用のクリーチャーを展開し、片っぱしから攻撃させるデッキを、速攻と呼びます。
最低限の除去以外はひたすらクリーチャーの召喚に専念、手札を使い尽くす5ターン目までが、速攻の正念場。
それまでに勝負がつかなければ防御側の勝ちということになります。
初動がかかるのが遅い呪文中心のコントロールや、重量級のビートダウンには、速攻は手の施しようのない天敵。
一方、積極的にブロッカーを並べたり、中型のクリーチャーで攻撃してくる相手には当たり負けをしてしまいます。
大別すると、二種類のデッキがあり、一方は、後続クリーチャーを出して攻撃を通すもの、
他方は、場に出ているクリーチャーの攻撃を通すことにこだわるものです。
具体的には、ドロー、回収、ブーストなどによって攻撃をサポートするものを連投型、
除去、ハンデス、ランデス、SAなどによってサポートするものを、滑り込み型としておきましょう。
前者は勢いに欠け、除去やトリガーに強いのが特徴で、後者は逆に崩されやすく、勢いがあるのが特徴です。
中速ビートダウンでも、同様のカテゴライズをしておきます。
2.中速
一言で「ビートダウン」といえば、中速ビートダウンです。
最軽量級のWBを、4ターン、5ターン目に出すことで、相手の速攻対策をはねのけることができます。
進化元やブースト獣など、一手目が下準備であるものが一般的です。
パワーで抑えることができる速攻や、バトルゾーンの薄いタイプのコントロールと相性が良い代わり、
積極的に除去をしてきたり、重量級のクリーチャーを使うデッキには、主役の中型獣が通用しません。
速攻よりも遅い分、バリエーションは出しやすいのですが、絶対的に有利なタームを持っていないのが弱点です。
・進化型タイプ
進化獣には、低コスト、高スペックのクリーチャーが多く、様々な特殊能力を要しているものもいます。
4コスト、5コストまわりの進化獣から、攻撃すれば、一気に相手を追い詰めることができます。
反面、進化元と進化獣をそろえるのが難しく、うまく決まらなかったり、立て直しに苦労したりすることもあります。
進化ではありませんが、マイキーのペンチやコッコルピアなど、特別なシステムクリーチャーに頼るデッキは、
速い代わりに不安定という、進化獣タイプに近いデッキになります。
・ブーストタイプ
こちらは、ブーストから5、6マナのWBを立てていくデッキタイプです。
スピードや爆発力では進化タイプに劣りますが、立て直しがしやすく、確実に繋いでいけるのがメリットです。
3.低速
WBを3体以上並べたり、Tブレイカー以上の大型獣を使ったりして、
一気にシールドを割り切るタイプのビートダウンです。
準備に手間取るため、ドローを挟んだり、ハンデスを仕掛けるものが多く、半分コントロールデッキでもあります。
中速ビートダウンや、大型のブロッカーを退けられるため、クリーチャー戦は有利です。
が、少ないクリーチャーに頼ることになり、コントロールに速さで差をつけられないため、
除去やハンデスなどをまともに受けることになります。
特殊召喚や進化ヴォルテックスなど、派手なフィニッシャーが魅力の一つです。
・展開タイプ
WBを並べて相手を圧倒するデッキには、連ドラやグール、ジャイアントなど、様々なタイプが存在します。
物量で圧倒できるため、呪文などで対処されにくい利点はありますが、
除去ループを受けたり、相手の戦線が厚かったりすると止まってしまいます。
特殊召喚で展開するものと、ドローから並べるものに大別できます。
前者はスピードが速く、トリガーからの展開ができるかわり、ハンデスなどによって流れが滞ることがあります。
後者は、確実な展開が見込めるかわりに、相手に対処する余裕を与えてしまうデッキが多く見受けられます。
・フィニシャータイプ
少数精鋭のフィニッシャーに攻撃させる分、ブースト、ドローなどに大きなスペースを割けるのが利点です。
防御力は展開タイプより低く、場に出すまで妨害に弱いため、極端なコントロールや速攻の相手は苦手です。
先に述べたとおり、現存するデッキのタイプ分けよりも、環境を読み解いていくためのヒント、
新しいデッキを作る時のためのヒントとしての機能を重視しています。
「このカードは、こんなデッキに合いそう」
「あのデッキには、このタイプなら勝てそう」
面白いデッキの誕生に寄与できれば、幸いです。
<ふたり回し所蔵のビートダウン>