メジャーなカードと言えばメジャーなカードですが、気がつけば長い付き合いです。
青単はともかくとして、鬼面城そのものはお気に入りの一枚になっていたのかもしれません。
・普通には使えないカード
鬼面城の最大の特徴は、その強力なドロー効果です。
1マナで毎ターン1ドロー追加してくれるのですから、これに並ぶカードはオーバースキルくらいのもの。
ただ、このカードの場合は「相手も同じだけドローできる」ことが条件として盛り込まれています。
(オーバースキルもそうですが)
普通に使っただけでは、鬼面城を立てなくてはいけない分使ったプレイヤーの損。
そんなカードが、メタゲームで活躍していたというのはなかなかに面白いことのように思われます。
・敵味方に同じ効果が出るカードたち
「強力なかわり、敵味方に同じ効果が出る」というカードは、他にもたくさんあります。
ラグマール、ドルマークス、ミルメル、ラビオール、フィーバーナッツ、ゴーゴンシャック・・・
一方的というか、地道に「アドをかせぐ」カードが幅を利かせるDMにおいて、彼らは異彩を放っています。
「山札の上から3枚カードをひいてよい」「相手の手札を見ずに2枚選んで捨てさせる」
こうした素直な、しかしどこか冷めたカードにはない魅力が、彼らにはあるように思われます。
・デッキを選び、人を試すカード
海底鬼面城に限らず、敵味方に効果が出るカードが活躍できる状況は限られています。
鬼面城の場合は、「自分が手札不足で、相手が手札に困っていない状況」でなくてはいけません。
そして、この状況に至りやすいデッキでしか、効果を発揮してくれないのです。
あるいは、この状況を生み出すための様々な工夫を、使い手に求めていると言っても差し支えないでしょう。
私にとっては、「ただし、工夫を要する」カードは、「強力な効果がある」カードに劣らず魅力的です。
デッキを作るからには工夫を凝らしたいわけで、工夫を求めるカードは作りがいにつながります。
そして、それに見合った報酬、というわけではありませんが、強力な効果を発揮できると、嬉しくなります。
隙のないカード、癖のないカードは、いえ、カードに限ったことではなく、何においても好まれるものです。
しかし、そうしたものからはは、胸躍るような、歓声を浴びるようなものは生まれません。
問題を抱えつつも、馬力があるカードというのは、カードゲームにおいてはあだ花。
彼らは使い手の苦労を糧にして、大輪の花を咲かせるのです。
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