ふたり回し

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おまかせ♡デッキ改造班!(5C-na)

今回診断するのは、先日オファーをいただいたCrazyHatterさんのデッキ、『5C-na』です。

ブースト型のベジーズということで、始めから因縁の対決になりました。


まずはレシピを確認しながら、気になる点をいくつかピックアップしてみましょう。


・ブースト

4 x フェアリー・ミラクル←光:水:闇:火:自然=8:9:9:8:16では序盤はまず1ブーストしかできない。

4 x アラゴト・ムスビ←使いまわしは使えるが、ブーストとしては遅い上に不確実。アップルとシノビしか種がないのでは・・・

1 x 龍仙ロマネスク

2 x 大菜王ビッグ・ナスディーン←不確実なのもあるが、遅すぎる。7マナはほぼ最終到達域。


総評:ブーストは不安定であり、満足にブーストが出来るのはマナが溜まってからになるでしょう。

   回収したいカードをマナに持ってくるためだけにブーストするのでは割に合いません。

   高パワーのドラゴンを活かすためにも、ブーストでがっつりテンポを稼ぐことが大切です。   


・手札管理

4 x ビクトリー・アップル

1 x 深塊封魔ゲルネウス←色合わせと進化元にしかならない。アップルのと比べてそん色がありすぎる。

1 x 電流戦攻セブ・アルゴル←ミランダと比べても、非力。リンクを狙うなら1枚ずつでは足りない。

1 x 次元流の豪力

1 x サイバー・N・ワールド


総評:回収が厚いのは分かりますが、枚数を稼げるのが一枚積みのNのみでは、弾数が少なすぎます。

   破壊要員4枚のナスディーンも、あまりアテにするわけにはいかないでしょう。

   待ちぼうけを減らすためにも、もっとドローを厚く、トップを強くするのがお勧めです。


・ドラゴン

1 x 龍神ヘヴィ←ナスディーン破壊要員として使えるが、ガリガリブーストするデッキで使うには非力。

1 x 爆竜 GENJI・XX←コントロール向けではない。最後に押し込むシーンはないではないが、そこにスペースを割く必要はない。

1 x 神滅恐皇グールギヌス

1 x 魔龍バベルギヌス

1 x アブドーラ・フレイム・ドラゴン

2 x 龍聖大河・L・デストラーデ

1 x 戦攻竜騎ドルボラン

1 x エクス・リボルバー・ドラゴン


総評:ナスディーン破壊要員が単体であまり機能してくれません。

   せっかくブーストしたのだから、大きなカードをガンガンぶつけていきたいところですね。


   また、ドラゴンにこだわりすぎて選択の幅が狭くなっているようにも見受けられます。   

   

・その他

1 x 光牙忍ハヤブサマル←シノビが強いのはもっとドローの強いデッキで運用した時。デストラーデに引っ張られ過ぎ。

1 x 斬隠テンサイ・ジャニット

1 x 魂と記憶の盾←強いカード。色マナとしても重要。だが、コスト域の分散は嬉しくない。

2 x 解体人形ジェニー

1 x 天使と悪魔の墳墓←デッキ全体に負担を与えている恐れがある。

1 x 雷撃と火炎の城塞

1 x 爆裂大河シルヴェスタ・V・ソード←安定して使うにはコストの低い進化元が不足している。

1 x 威牙の幻ハンゾウ

1 x 魔刻の斬将オルゼキア

1 x 不滅の精霊パーフェクト・ギャラクシー

1 x 轟火シシガミグレンオー


総評:シノビは複数持ってこれてこそ強いカードなので、序盤ドローの不安定なこのデッキで使うには不便かもしれません。

   また、単色カードが増える分色マナに不安が残ります。


   高マナを要求するカードも多いため、ブーストの力不足がそのまま守りに反映される恐れがあります。

   コスト域の統一、ブースト強化が安全への近道です。


・サイキック

1 x 時空の喧嘩屋キル/巨人の覚醒者セツダン

1 x 時空の英雄アンタッチャブル/変幻の覚醒者アンタッチャブル・パワード

1 x 時空の踊り子マティーニ舞姫の覚醒者ユリア・マティー

1 x 時空の戦猫シンカイヤヌス/時空の戦猫ヤヌスグレンオー

1 x ブーストグレンオー/激竜王ガイアール・オウドラゴン

1 x ゼロ・カイザー/零戦(ゼロセン)ガイアール・ゲキドラゴン

1 x タイタンの大地ジオ・ザ・マン/貪欲バリバリ・パックンガー

1 x イオの伝道師ガガ・パックン/貪欲バリバリ・パックンガー


総評:アルゴルとミランダで出せるカードならこんなものでしょう。

   両方ミランダでもよかったのではないかと思われますが・・・


ここで、一旦問題点をまとめてみます。


1.タイムテーブルが曖昧です。

  中コスト域のコントロールカードを使うには搭載枚数や低・中コストのドローが不足しています。

  逆に、7コスト周りのカードは速度の不足に悩まされます。

  結果としてカードの威力を活かせず、制圧力に不安があります。


2.エンジンが非力にして不安定です。

  ブーストの非力さゆえに高コストカードが間に合わず、中コストのコントロール用カードを使う羽目に陥っています。

  その割にはコンパクトに使えるドローが皆無で、中コストカードの運用に支障が出ています。

  また、中コスト域で手札を消費するために高コスト域到達のためのマナチャージが妨げられます。


3.ナスディーンと墳墓への意識が全体の足を引っ張っています。 

  また、5色化のためにわざと弱いカードを選ばざるを得なくなっています。

  そうまでしてもフェアリーミラクルは狙える色バランスには至らず、見返りはナスディーンくらい。

  ストレスのかかる戦術を狙っている割に、リターンが少なく効率が悪いように見受けられます。


まとめれば、問題はエンジンの非力さと、それに伴ったタイムテーブルの分散です。

問題解決のためにはしっかりとタイムテーブルを決め、タイムテーブルを実現できるエンジンを採用する必要があります。

エンジンの安定を高めるため、ナスディーン周りのコンボも解体する方が賢明でしょう。


具体な解決案として、デッキレシピも御用意いたしました。

本当は4色にしたかったのですが、あくまでこれはデッキ診断ですので5色化のコンセプトを尊重しています。

また、ブーストからのマナ回収を本来のテーマと考え、高コストぶん投げの動きに照準を絞っています。


・ブースト

4 x メビウス・チャージャー

3 x フェアリー・ミラク

1 x 龍仙ロマネスク


解決策:メビウス導入による初期ブーストの強化、種が残らないのでナスディーンをオミットしています。

    光:水:闇:火:自然=10:10:10:10:20への色バランス改善とピーマンの導入でミラクルの成功率も若干上がっています。


・リソース管理

4 x オットコマエ・ピーマン

4 x ビクトリー・アップル

4 x サイバー・N・ワールド

2 x 復活の祈祷師ザビ・ミラ


解決策:2段ブースト後、ガン積みのNを強引にぶつけていきます。

    余った手札にものを言わせ、ミラクルやメビウスでさらにマナをガツガツ伸ばしましょう。

    ピーマンはメビウス要員兼ミラクル要員であり、中後半にはアップルやNを山札に返したりもします。

    返した後は、もちろんNで再シャッフルですね。


    サイキックがザビミラなのは、全体の高コスト化のため。

    アップル・ピーマンを有効活用できるので、気軽に大量展開できます。


・ドラゴン

2 x 星龍パーフェクト・アース

2 x 龍聖大河・L・デストラーデ

1 x アブドーラ・フレイム・ドラゴン

1 x 戦攻竜騎ドルボラン


解決策:ブーストから手撃ちする防御用のカードとして、パーフェクトアースを導入しました。

    デッキの高コスト化、5色化のうまみを引き出せるカードです。

    デストラーデと連携すれば、ピーマンやNが出てきても足しになりますよ。

    ドラゴンの枚数自体は減っていますが、ピーマンとNで強引に引っ張る分、ぶっぱなしやすくなっています。


・防御など

1 x エメラル

1 x 光牙忍ハヤブサマル

2 x 鎧亜の咆哮キリュー・ジルヴェス

3 x 雷撃と火炎の城塞

2 x デーモン・ハンド

1 x アポカリプス・デイ

1 x 魔刻の斬将オルゼキア

1 x 威牙の幻ハンゾウ


解決策:シノビメインからトリガーメインへ転向し、防御力補強のため枚数もかなり上積みしています。

    マナチャージしやすくなったことで、色も手札も事故率は下がっているはずです。

    また、Nが入ってドローが厚くなった分、残したシノビの使い心地も向上しています。

    

    キリューは昔から私がよく使うキワモノ処理係。

    3色カバーするだけでなく、最後の押し込みにも使えてなかなかいい子です。

    

・サイキック

1 x 時空の喧嘩屋キル/巨人の覚醒者セツダン

2 x 時空の踊り子マティーニ舞姫の覚醒者ユリア・マティー

2 x 時空の霊魔シュヴァル/霊魔の覚醒者シューヴェルト

1 x 時空の幸運ファイブスター/天運の覚醒者ライトニング・ファイブスター

1 x イオの伝道師ガガ・パックン/貪欲バリバリ・パックンガー

1 x タイタンの大地ジオ・ザ・マン/貪欲バリバリ・パックンガー


解決策:ザビミラ導入は、サイキック枠のハイパワー化のためでもあります。

    このデッキはNを使う関係上、除去に弱いガロウズは狙いません。

    代わりに耐久力のあるシューベルト二連発をお見舞いし、呪文を締めつけます。


CrazyHatterさん、いかがでしたか?

かなり厳し目に診断したので気分を害されたかもしれませんが、その分ちゃんと戦えるようにはなっているはず・・・です。

強力なリソースからのパワーカードぶん投げを思う存分楽しんでください。


最後に、今回の教訓とテクニックをまとめてみます。


・タイムテーブルの分裂はカードの効率を下げる

・エンジンの複雑化は事故の元

・マナに置くカードはきちんと用意すること

・動き始めるコスト域をしっかり設定し、そこにエンジンを合わせること

・すなわち、高コストのカードを使う時は思いきってブーストし、中コストのカードを使う時は丁寧にドローする

・エンジン部分は単発でブッパなせるカード推奨

・シノビをつかうと手札余剰がはけ、トリガーを使うとマナ不足が解決する


カードの規格をそろえてあげることで、全てのカードがポテンシャルを同時に発揮できるようにしてあげるのがポイントです。


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デッキの構造リターンズ 2-2(カードの搭載枚数に関する原則) - ふたり回し

デッキの構造リターンズ 3-2(デッキ内の出力・入力) - ふたり回し


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