ふたり回し

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聲の形・水たまり? のコマについて

ずっと水たまりの反射だと思っていたのですが、どうにもおかしいぞ……


39話、「いくら善人に……」のコマ。

物議をかもしたらしいのですが、

直後に石田が真柴を見上げていることから真柴の台詞であることは確定しています。

これが石田の台詞だと、植野との会話シーンとダブってしまいますし、

結弦は既にそういう他罰的なスタンスを卒業しています。

消去法で行っても、真柴の台詞ということになりそうですね。


また、植野の足が写っていることから水たまりに映った真柴のコマにも見えますが、

これよく考えると物理的にはあり得ない構図です。

本当に水たまりに映っているなら、上下が逆さにならないはずがありません。

そもそも他のコマではあの場所に水たまりが描かれておらず、

あれは去ってゆく植野をして真柴が「報いは受けるんだな」と評する、

演出の為のシュールリアルなコマということになります。


……それにしても真柴の「他人様」の直後のコマ、

「ずっとこの輪の中にいたい」が幻想だったことを端的に示していますね。

あのシーン自体、石田が浮きまくっていて「友達っぽい」に匹敵するヤバさがありました。

硝子が友達と仲良くしてれば満足してるようなフシがあるんですよね、石田。

この時点ですでに石田自身が、みんなとの間にバリアを張っていたのだと思います。

映画メンバーを「厄介払い」してしまったのも殆ど石田自身なわけで、

どちらかというと真犯人は非差別意識が反射した×、「拒絶人間」効果の方です。

佐原も永束も石田自身から話を聞いていて、

(「川井さんの話、信じていいの」は本性が変わってないかについてでしょう)

拒絶人間効果がなければ、真柴と川井以外は逃げて行かなかったはず。

学級裁判をトレースしているようで、植野や結弦は明確な成長を見せ、

佐原が植野たちに反撃し、石田は石田で硝子の助けは受け入れていたりと、

むしろ変わった部分が目立ちました。

島田の役割を受け継いだ真柴に対し、かつては彼らと同じだった結弦が対置されていて、

とても鮮やかだったと思います。


今度は今度で、事態は益々ややこしくなって行ってしまう訳なのですが……