ふたり回し

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7-シナジー

今回扱うのは、「シナジー」というキーワードです。

非常によく用いられる言葉でもあり、非常にあいまいな言葉でもあり・・・

うまく解剖しながらお伝えできれば、幸いです。

目次はこちらです


シナジーとは

簡単に言ってしまえば、カード同士の相乗効果のことです。

どんなカードにも、相性の良いカード、悪いカードが存在し、

相性の良いカードと引き合わせたときにはカードは単体で使った時とは比べ物にならない効果を発揮します。

相性の良い組み合わせを見つける手だてを一緒に探っていきましょう。


シナジーの発生するタイミング

「相性が良い」というと漠然としていますね。

シナジーをよく理解するためには、「相性のよさ」に二つの形があることを知っておかなければなりません。

二つの形とは「効率」と「能率」。

すなわち、カードの効果が発動する前に出る相性の良さ、そして発動した後に出る相性の良さです。


・発動機会を確保する

カードの効果が発動する前に相性の良さが発揮されるというのは、効果が発動する機会を与えてくれるということです。

使いたいカードを出しやすくしたり効果を使う条件を満たしてくれるカードがあれば、早く、確実に効果が使えるわけで大助かり。

カードの機能がより効率よく発揮できますね。

使いたいカードを手元に持ってくるばかりでなく、

効果の発動する機会を増やしてくれるカードを探すと相性の良いカードがわりに簡単に見つかります。


例えば、グールジェネレイドとロマネスク。

グールの効果が発生するには、グールが墓地にある時にドラゴンが破壊される必要があります。

ロマネスクは、この二つを同時に満たしてくれるので、この二枚が一緒に使われているのです。

ロマネスクを破壊することに意味があり、ロマネスクがブロッカーであるため、破壊する機会が多いのも見逃せないポイントですね。


ニンジャストライクを使いたければ接触の機会が多いデッキを、

PIG効果ならクリーチャーが破壊されやすいデッキを、

効果の付与ならクリーチャー主体のデッキを。

デッキタイプを選ぶ際にも、効果を使う頻度の高いものをにするといいでしょう。


・効果の能率を上げる

そして、効果が発動した時、そして後に、効果がどれだけ活かされるかというのも重要です。

カードの効果でちょうどうまくお膳立てできるカードや、そのカードでカバーできる弱点のあるカードと組み合わせ、

効果が発動したときの能率を上げることができます。


特に、ドロー、サーチ、特殊召喚など、他のカードに働きかけるカードを使う際は慎重に。

手札枚数を多く稼ぐものなら軽いカードを大量に使うように、強烈なブーストであれば大きなカードを少量使うように気を付けます。

また、回収カードはバトルゾーンに居座って機能するクリーチャーと合わせると、非常に粘り強い動きを可能にしてくれます。

とにかく、せっかく使った効果ですから、持てあまさず使い切ることを優先します。


ハヤブサ丸とギャラクシーの関係を見れば、お分かりいただけるでしょう。

ただ防御するのカードなら、コントロール同士の戦いではお荷物。

ところが、ギャラクシーが防御することに意味を持たせることで、ハヤブサ丸の需要はぐっと高まるわけです。



そして、ここで意識したいのは、発動機会の確保と効果の能率の向上は、方向性が違っても、ほぼ同じ現象だということです。

カードAがカードBを引き立てているならば、カードAの必要性を生んでいるのは、他ならないカードBなのです。


ですから、サインとロマノフのように、二つのカードがお互いを必要としつつ引きたてる組み合わせは非常に強力に働きます。

最終的に、デッキの中の全てのカードが支え合いの輪におさまったとき、デッキに命が吹き込まれるのです。



第7回、「シナジー」。

まとめるのが非常に大変でうまくいったかどうか不安ですが、とりあえず大まかな内容は表わせたのではないかと思います。

最後になりますが、

「操作するゾーンをデッキごとに絞ること」

「一枚のカードで、複数の条件を満たすこと」

上手くかみ合ったデッキを作る上で、この二つも重要です。

一枚のカードから、複数の効果を引き出し、一つの効果で複数の条件をクリアする。

デッキの緻密さを支えるのは、カードの間に張り巡らされた無数のシナジーの網目なのです。



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