サムライレジェンドの特徴をコンセプトの分散だと判断し、コンセプトごとにパーツをまとめた鑑定団。
果たして、社先生の真意はいかに・・・
前置きはこちらです。>>抜き打ち☆デッキ鑑定団!(theサムライレジェンド)その1 - ふたり回し
杜 霞藍:カードショップ「CIAO!」の店長。趙は旧姓。
高崎 直幹:昨年の秋から「CIAO!」で働き始めた学生。
手島川蛍水:昨年まで「CIAO!」で働いていた。高崎の先輩でもある。
手島川胡桃:蛍水の姪。DMを始めてから日が浅い。
直幹:・・・大体意味がわかってきましたよ。要するに、サムライレジェンドは組み替え易く作ってあるってことですね。
蛍水:よろしい。じゃあ高崎君、サムライレジェンドの可塑性がどのように役立つかは分かる?
直幹:普通に考えると、サーガデュエルの環境が固定されないようにするためなんだろうけど、先輩が言うからには他にも何かあるんですよね。
蛍水:60点の回答かな。サーガデュエルのデッキ多様性を豊かにする効果があるのは、間違いないと思う。
霞藍:そうだネ。二つのデッキのバリエーションだけで、環境を作らなくちゃならない。
胡桃:ふーん。それで、どんな組み替え方があるの?
直幹:胡桃ちゃん、それを考えるのがDMのたしなみ方でしょ。
蛍水:せっかく図にしたんだから、使わなきゃ損でしょ。
胡桃:でしょ。
霞藍:可愛いネ。うちの子は二人とも生意気だから・・・
蛍水:社先生・・・こう見えてもこの子はやり手ですよ。
霞藍:フフン、じゃあ胡桃ちゃん、ネタを振ったからには何か考えてあるんだロ。
胡桃:まず簡単そうなのは、ドラゴンの部分を外してスピードを上げる作戦だよね。
サイバーロードを上手く使うなら青単風にしてもいいし、防御力を重視するならジャック型にしてもいいんじゃない?
霞藍:いきなり手堅く来たネ。この間のサーガデュエルでもそういうタイプは結構勝ち上がってたみたいだヨ。
蛍水:ファイヤーバードメインで組んで、ガルダンに攻撃させるのも面白そうですね。
ジャックよりは変更部分が小さくて済みますから、残った部分でいろいろ工夫できますよ。
直幹:じゃあ逆に、重い方向にシフトするのはどうですか?マルコや紫電のスピードに合わせたり。
蛍水:マルコのスピードを基調にするのは、有効な作戦かもしれない。マルコ自体のパワーを無駄にしなくて済むものね。
直幹:そう考えたら、やっぱりティナ連発は強烈だなぁ。別の活かし方もあるんでしょうけど。
胡桃:クロウトドロキも、結構軽いよね。サムライ進化速攻も、面白いかも。
霞藍:けど、それだとなんだか華がないネ。パワーを大事にするなら、同じサムライでも大和や武者が映えるヨ。
蛍水:武者の場合は、ザンゲキの使用が前提になりますね。ツバメガエシと合わせてギアをばらまきながらのビートにもなりそうです。
胡桃:マルコを使って上手く増やせば、剣聖出せるかもしんない。
直幹:胡桃ちゃん、結構野心家だね・・・僕は、そうだな・・・月並みだけど、バジュラなんかも面白いかもしれないよ。
胡桃:ホント、月並みだね。
直幹:いや、ボクは、敢えて典型的な例を挙げただけであって・・・その、僕の理想は、もっと違うところにあるんだ。
胡桃:ふーん、理想?―胡桃、直幹兄の理想を聞きたくなっちゃった。
霞藍:(前言撤回、あんたにそっくりだね)
蛍水:(それほどでも)
直幹:ぼ、僕の理想は・・・そう、このデッキのテーマは紫電だろ。だから、ギャラクティカ紫電をここに突っ込むとか・・・
霞藍:ふふん、アンタも意外とやるじゃないカ。
蛍水:進化という意味でも、ピッピピを活かしやすいから、確かにいいかもしれないね。
胡桃:せっかくボケるチャンスをあげたのに。でも、それも面白いんじゃない?
直幹:ひ、久しぶりに活躍できたのかな、僕・・・
霞藍:(滅多にない機会だから、今日は調子に乗せておいておあげ)
蛍水:(・・・了解)
直幹:それじゃ先輩、残りの40点はなんだったんすか?
蛍水:高崎君、構築済みデッキの別名は知ってるでしょ。
直幹:サーガデッキですか?
胡桃:それはショウヒンメイショウでしょ。構築済みのことは、スーパーデッキって言うんだよ。
直幹:胡桃ちゃん、よく知ってるね。でも、それは最初の限定構築戦に使われた構築済みの名前なんだ。
霞藍:直幹、やけに余裕があるじゃないか。思い出したのかい?
直幹:いえ、出かかってるんですけど。まだ出てきませんね。コンポ―ズドとか、ビルトとかかな?
蛍水:二人とも、もっと簡単な名前があるでしょ。
霞藍:言われたら、拍子抜けするかもしれないネ。
胡桃:そんなこと言われたら、余計に分からなくなっちゃうよ!
霞藍:ハハ、じゃあもったいぶるのは止めようかネ。「ブースター」と「スターター」ってのは聞いたこと、ないわけじゃないだろう。
直幹:しまった、それか・・・
胡桃:蛍水姐、ずるーい。
蛍水:ずるいわけじゃないんだけど、正式な呼称だから気づきにくかったのかもしれないね。
・・・ともかく、「スターター」にとって、サムライレジェンドのような柔軟性は大きな武器だと思うの。
直幹:お手本にはしにくいような気もしますけど。
霞藍:確かに、しっかりしたデッキになってるって意味では、スーパーデッキやクロスデッキの方が上だったかもしれないネ。
蛍水:そう、スターターには、模範としての意味もある。でも、デッキ作りの出発点として見ることもできるの。
胡桃:出発点って、お手本と同じ意味じゃないの?
蛍水:・・・ちょっと違うかな・・・お手本はゴールだと思ったほうがいいんじゃないかな?
胡桃:じゃあ、出発点っていうのはどういう意味?
蛍水:たとえば、サーガデュエルでDMを始めた子がいるとするでしょ。そうしたら、10カードを集めるだけで、いろんなデッキが作れるよね。
直幹:そうか・・・10枚変更は、制限でもあるけど、10枚変更で他のデッキになるってことは・・・
霞藍:カードを持っていないプレイヤーにとっては、助け舟でもあるってことサ。
蛍水:ええ、ですから、このサムライレジェンドを改造することで、デッキ作りを誰でも手軽に始められるのではないかというのが、私の意見です。
胡桃:それで蛍水姐も、私にサムライを買ってくれたんだ。
直幹:僕にとっても、「使えるカード」が詰め合わせになってるのはありがたいです。
霞藍:それこそ、いろんなデッキに入るカードたちだからね。バラバラのパーツとして見ても、すごくお買い得だと思うよ。
蛍水:一応ある程度パーツ間のシナジーも確保されているから、使える状態のユニットを丸ごと投入することもできますね。
直幹:デッキを作り始めたけど、パーツが足りない人にとっても、助け舟になるのか・・・意外と構築済みもバカにできないなぁ。
蛍水:あなたのDMが、サーガデッキとの出会いから始まる、あなたとの出会いが、サーガを完成へと導く・・・
サーガデッキは、あなたによって紡ぎだされる、物語のプロローグなのです。
霞藍:ちゃっかり宣伝したね、この子は。
直幹:「君もサーガデッキを手に入れて、君だけのものがたりを見つけよう」ってことですね。
蛍水:真似しなくていいの!
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