黒ランと縁のなさそうな私ですが、このカードについては色々とかんがえるところがあります。
・後手で使えるフェアリーライフ
以前、チャット会で「トリッパーは3ターン目に使えるフェアリーライフだ」とお話ししたことがあります。
一般的にタイムトリッパーとリアリティヴォイドは、転生編で登場したランデスカードとして認知されています。
ですから、ご説明なしにはただの詭弁に聞こえてしまうかもしれませんね。
けれども、私がこの二枚の「ランデス」カードをフェアリーライフになぞらえるのには、それなりの理由があります。
それは、この二枚が「何かにつなぐ」カードだから。
そんなことを言い出すと、ジェニーやマナクライシスもブースト扱いになってしまいそうですが、そうではありません。
ヴォイドとトリッパーは、一般的な妨害用のカードとは違い、相手のカードを「害さない」のです。
もちろん、相手にマナのカード一枚分の損はさせますが、ジェニーのようにチャンスを丸々奪うのとは違います。
次のターンになれば、相手はおきたいマナを使うことができるわけで、彼らは「遅延」効果しかもたらさないのです。
先行なら、相手が2マナで止まった返しに、こちらが4マナ。
後攻なら、相手が3マナで止まった返しに、こちらが4マナ。
この状況、お気づきでしょうか。
フェアリーライフを使った直後の状況です。
・ライフとの違い
もちろん、純粋なブースト用のカードと、リアリティヴォイドは全く別のカードです。
速攻相手にヴォイドを使っても、ブーストした時のように素早い反撃につながるわけではありません。
逆に、2マナのカードを使うことができたり、出てくるのが1ターン遅くても間に合ったりする点では優秀です。
ヴォイドの持っている利点を活かしたいなら、序盤の動きの詰まったデッキがよいでしょう。
そして、ライフとの最も決定的な違いは、やはり文明です。
「加速」と「遅延」。
同じ時間を稼ぐにしても、自然と闇とではやることが正反対ですね。
このあたりに、闇文明のアグレッシブな気質が表れているのかもしれません。
なにはともあれ、トリッパーとヴォイドは「一手目」としては非常に強力な部類に入るでしょう。
相手がドローする前にハンデスを、相手がハンデスする前にドローをできるかどうかを一変させる力―
緑を使わずにフェアリーライフと同じ「テンポ」を稼げるカードは、この二枚を置いて存在しないのです。
(グローリーストーンは別として)
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