サイキック・クリーチャー、超次元、連鎖、返霊、マナ召喚・・・
「特殊進化」がキーだった神化編に対し、今度は全ての文明に特殊召喚が現れるようです。
今までの特殊召喚はやり過ぎのきらいがありましたが、今回は果たしてどうなるのでしょうか・・・
・特殊召喚のヒーロー性
カードゲームにおける特殊召喚は、一種の掟破りです。
が、それはまた、場面を切り替える合図でもあり、繰り返し消費される「ワンランク上」のシンボルでもあります。
すっかり格ゲー用語になってしまったかもしれない「覚醒」という言葉は、ですからこれ以上ないほどふさわしいのです。
特殊召喚というと、大地やキリコを連想してしまいますよね。
特殊召喚カードは一線を越えてしまうことが多く、新弾においてもやはり注目の的です。
(全部特殊召喚のDM-36は、だから全てが見どころということでしょうか)
しかし、実際は弱い特殊召喚カードもあります。
いくらでも調整が効くものですから、これは当たり前と言えば当たり前のことです。
問題は、どの部分にストッパーがかかっているかということで、既存のカードと新しいカードを比べるなら、ここでしょう。
・二つのストッパー
特殊召喚のストッパーは、二か所に設けられています。
それは、「何が出せるか」「どうすれば発動するか」
というよりも、一つの特殊召喚能力にはこの二つしか記載されていません。
この二つの条件が、特殊召喚の「危険性」を決めることになります。
まず、「何が出せるか」。
殿堂入りした特殊召喚は、いずれも出せるクリーチャーに制限が少ないものばかりです。
制限がなければ、一番強いクリーチャーが出てくることになり、特殊召喚の危険性が増します。
墓地とマナゾーンはいずれも複数のカードを待機させやすいので、そういう言う意味でも制限は緩めです。
対して、特殊召喚の対象が限られているグールやベイビーバースなどは、やり玉になることもありません。
転プロやヘブンズゲートのように、対象が選びにくいものも、許容される傾向にあるようです。
そして、「どうすれば発動するか」
単にカードが重かったり、複雑な条件をパスする必要があったり・・・
強いクリーチャーを「簡単に」召喚したいわけですから、特殊召喚カード自体が使いにくければもとの黙阿弥。
ブラックホールサナトゥスやロイヤルドリアンのコンボは、この部類に入るでしょう。
・覚醒編のカードを確認してみる
この二つの観点から、覚醒編のカードを観察してみます。
まずは、「サイキッククリーチャー」。
サイキッククリーチャーは、「超次元」+「覚醒」という、二段階の特殊召喚です。
サイキッククリーチャーという時点で特殊召喚できるクリーチャーが絞られ、覚醒の条件も様々。
これはひとまず安心できる類の特殊召喚のように思われます。
(余談になりますが、一体のクリーチャーがパワーアップするというのはゴッドに似ている気がします)
それから、「連鎖」。
これは転プロ系の能力ですね。
コスト面での規制がかかっている上、出せるクリーチャーもまちまちですから、これも大丈夫でしょう。
ローズソーサラーで仕込んでから出す手もありますが、それも下準備に手間取るでしょう。
結果としては、「連鎖持ちクリーチャーがタダで出せる」ということになりそうです。
「返霊」は、恐怖のリアニメイトですが、「自身が対象を減らしてしまう」という制限がかかっています。
コスト面でもケアがしてあり、このあたりは長年の経験を思わせますね。
「マナ召喚」は、要するにソウルドルジのようなものです。
これは単純にハンデスよけとマナストックの意味合いが強い特殊召喚ですね。
というわけで、今のところ危険な兆候というのはあまり見受けられません。
オーバーパワーを意図的に生じさせるとすれば、サイキッククリーチャーでしょうが、これは種族デッキです。
後々のカードプールの拡大によって、カードの危険性が高まることもないでしょう。
覚醒編のデッキ制作は、特殊な条件を満たすための工夫が焦点になります。
いろいろ制約がある分、腕の見せどころが多くて楽しみですね。