今まで、「青単」と呼ばれたデッキは、いくつかの型がありました。
他の単色デッキがあまり変化していないのを思うと、少し変わっています。
「赤単」なら、1ターン目ブレイズクローから、
2ターン目に大きめのクリーチャー、3ターン目にSAを打ち込むのが定番です。
最近は2ターン目にもSAを出せるようになりましたが、
基本的なパーツはほとんど変わっていないものと思われます。
「緑単」もほぼ同じ。
マナ進化やドリームメイトが加わってはいますが、
ギフトを使って2ターン目に大型獣を出したり、
ポレゴンやムーンナイフのような小型獣を並べることには変わりありません。
「黒単」は少し違って、墓地進化によって大きく変化しました。
が、ザマルやジェニーなど、何かしらの共通点は残っているように思われます。
「白単」は、クリーチャーの種類は変わってはいても、
ブロカーを並べてダイヤモンドで切り刻むという、
分かりやすいパターンを残しています。
ところが、「青単」には、
時代を超える共通のイメージというものはあまりないようです。
最初はアストラルリーフとストリーミングシェイバーでしたし、
次はパシフィックチャンピオンとクリスタルブレイダーでした。
今は、鬼面城とティナが青単の顔です。
また、「青単」は中身も大きく変化しています。
サイバーウイルスからリキッドピープルとマーフォーク、
そしてサイバーロードとサイバーウイルスへ。
進化獣が殿堂入りするたび、メイン種族が変わり、
デッキ全体の変容を余儀なくされてきたのでしょう。
おかげで、「青単」という名前はあっても、
時代時代によってその実態は変化し続けてきたのです。
ところが、今まで青単で一貫してた持たれてきたコンセプトが、二つだけあります。
それは、「軽量進化獣による進化速攻」
そして、「手札消耗の積極的なドローによるカバー」です。
この二つの機能は、アストラルリーフが持っていた能力です。
アストラルリーフばかりでなく、大型のドロー用カードがまとめて粛清され、
再びメタに上がってきたのが、
チャンピオンとフォーチュンボールの登場した聖拳編の少しあと。
昨年チャンピオンの殿堂入りをうけ、弱体化した青単でしたが、
サイバーロードの増援と強力なドローを実現する鬼面城のおかげで、
再び青単はカムバックすることに成功しました。
「青単」を構成するカードは、時代を経て大きく変化してきました。
入っているクリーチャーも、ドローの手段も変わり、
今の青単からは、サーファーが抜けることもあるくらいです。
しかし、こうして見ると、青単の本質は変わっていないことに気づかされます。
強力なドローを活かして、軽いカードをマシンガンのように発射する、
青単のメソッドは、今も昔も変わりません。
途切れることはあっても、
「青単」と呼ばれる「デッキタイプ」は私たちのそばにあり続けてきたのです。
これから、今の青単が活躍し続ける保証はありません。
殿堂入りによって、再び弱体化する可能性もあります。
それでも、その時何かしらの形で「青単」は存在しているのではないか。
そう思えて仕方ないのです。
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