LOが「固め」戦術になってしまった原因は、正にそこにあるわけで・・・
突き詰めていくと、「なぜにサーチ」にたどり着きます。
ヘルスラッシュが、サーチしないタイプのLOだったらどうだったのかと。
手札を一枚選ぶこと、山札を一枚選ぶことには大きな差があります。
こじれているところで山札からカードを墓地に送れば、それこそ立て直しの可能性そのものがついえてしまいますよね。
この「LO固め」こそが、LOが嫌われる最大の要因だったのではないでしょうか?
ここで話を戻しますが、サーチをしない「LO専用」のカードは、おそらくヤサカノフカが初めてです。
カノープスのようなカードもありますが、LOは付随的な効果にとどまり、「LO用」といえるものではありません。
山札をサーチするタイプのLO用カードが比較的早期に開発されている一方で、ヤサカノフカの登場はごく最近。
ずいぶんと不思議なことのように思われます。
この問題を考える上でもう一度検討されるべきは、ロストチャージャーやヘルスラッシュの位置づけです。
すなわち、この2枚が「LO専用」カードだったのかどうか。
勿論、「LO用」のカードとして長らく猛威をふるっていたからこそ、殿堂入りされたに違いありません。
が、ヤサカノフカの定義「LO専用」と、タカラトミーの言う「山札破壊」は、はたして一致するでしょうか。
「山札破壊」を「手札破壊」「マナ破壊」と同じ遅延戦術と考えるなら、答えはノーです。
ヘルスラッシュによるLOは、山札を破壊して相手の「妨害」をする能力から生まれた「副産物」であると。
「LOを狙う」ヤサカノフカの登場が遅れたのではなく、ヤサカノフカが初の「LO専用」カードであると。
ここまで考えると、「山札破壊」をしない「LO用」カードの展望も明るくなります。
純粋なLOのためのカード、そして、LOという戦術は、負の遺産ではなかったということです。
むしろ、「LO」は、プレイヤー側から提示された可能性として、今まさに生まれ出ようとしている―
そう捉えることも、無理ではないような気がします。
この新しい「LO」が、どのような地位を得るのか、環境を動かすことになるかは、誰にもわかりません。
ただ、ヤサカノフカというカードが何かしらの変化の前兆であることは、間違いないように思われます。
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