依然としてコストパフォーマンスの悪い歩兵戦の無人化は、解放軍にとって喫緊の課題である。
対人攻撃ドローンである焼蝗は、収納性の向上とコストの削減を最重要視して開発された。
細身の機体はトラック上に敷き詰めるのに最適で、上下を反転させることで機体同士を多数連結することも可能。
脆弱なプロペラが露出することを避け、また仕切り板一枚を挟んで積み上げられるように設計されている。
効率改善のため、ローターにはマルチではなく大径の二重反転式が選ばれた。
ブレードは収納時上側に折り畳まれ、飛行時は遠心力により水平位置でロックされる。
三枚の制御翼が着陸脚に収納されており、角度を微調節することにより機体を自在に回転、傾斜させる。
炸裂弾は着陸脚の内側に装備され、低空からホバリング状態で投下するために命中率も良好。
歩兵相手に焼夷弾が多用されたことが、焼蝗の名の由来である。
本機の採用は低強度紛争における戦死者の削減に貢献し、友好国へのセールスも見込まれている。