一日遅れですが、クロスデッキの解析を行いたいと思います。
「ふたり回し」流に、図解も登場しますよ!
さて、ナイト側のデッキ、ご覧になりましたか?
まだの方は、こちらをどうぞ。
1.所感
黒と白で構成されたコントロールデッキです。
アポカリプスコントロールを彷彿とさせる、怪しいエンジンがいい味を出していて、
これを子供たちに使わせたい販売元の禍々しい情念がひしひしと伝わってきます。
断言しましょう。いいスターターです。
2.癖のあるエンジン、足取り重めのフィニッシャー
それでは詳しいところを見ていきましょう。
この図をご覧ください。
特色は、やはりエンジンに表れています。
これで下半分がブロンズアームやエナジーライトで埋まっていたら、
ブーストアルカそのものですから、
このデッキはここを見せるため、ここで魅せるために作られたと言っても、
過言ではないでしょう。
死に易いブラッディシャドウと、クズトレインのコンボに、
クリーチャーを破壊する邪魂創世、回収するグレゴリアス。
さらに、ナイト呪文であるグローリーゲートが加わり、
ブラッディシャドウ→グローリーゲート→グレゴリアスという、
「ナイト的」な流れも生じています。
G0付きのナイト、3マナのナイト用ドローソース。
どちらも、ナイトにとっては非常に革命的なカードです。
ここで問題になってくるのは、構造の複雑さ、
そして、全体的な遅さです。
ファーストアクションが、3、4ターン目で、
そのワンクッションがあった後に、除去、ハンデスに移り、
フィニシャーのいる6,7マナ域に入っていくというのが、
基本的なパターンになっているのです。
初動にコンボが含まれますから、もっと遅くなる可能性もあります。
これが、ブーストデッキの場合、
高確率でブースト後にアグレッシブに動ける4,5マナ域に入るのに対し、
少しもさもさとした動きに見えるわけです。
(主な相手である青黒リアニよりはましかもしれません)
3.手を入れるなら?
手を入れやすい部分を、4つピックアップしてみました。
一つ目は、初動の部分。
ガーデニングドライブや、ガニスター、フランツなど、
スピードアップにつながるクチーチャーを搭載すると、
先手を打って行動できるようになります。
二つ目は、ネロメインでの構築、トリガーの変更です。
ブロッカーを生かし、ヘブンズ化するというのも、一つの手。
ザンギラス型のデリートや、ヒーロー、大和魂には、刺さります。
また、ナイト呪文で、除去やハンデスを行っていくのも、面白いでしょう。
今回生まれたグローリーゲートのエンジンからは、
バレットバイスの連続発射などがスムーズにつながります。
三つ目は、除去・ハンデスの見直しです。
ロッククリーチャーを増やすのも、有効でしょう。
黒呪文への依存性が高いので、クイーン対策も重要ですね。
四つ目は、エンジン部分の強化。
邪魂、クズトレインともに、2枚積みですから、ここにカードを加え、
枚数を増やしたり、回収ギミックを付け足したりすることもできます。
4.敵はナイト、リアニデッキ!!
最後に、対戦相手の確認をしておきましょう。
主な対戦相手は、ナイトデッキ、リアニメイトデッキです。
同系戦をどうするかというところに、最大の課題が出てきます。
考える基準は、このデッキや、このデッキの派生形の弱点です。
一番の弱点は、エンジン周りのもさもさ感ですね。
緑や青を足して、そこをカバーしてくるデッキがほとんどですが、
そうすると余計に厳しくなるのが、ランデスです。
トリッパーや、墳墓などは、特に嫌がられるカードになるでしょう。
また、墓地回収が多そうに見えて、
フィニッシャーが皆ナイト外というのも、ネックです。
ソウルアドは重いかもしれませんが、
積極的にハンデスすることが、重要になってきます。
そこの裏をかき、フィニッシャーをルドヴィガにしてまとめる人もいるかもしれません。
5.アルカディアス・ナイトのもたらしたもの
もちろん、このデッキは強力なナイトデッキの足がかりでもありますし、
ネロはヘブンズの助っ人にもなてくれることでしょう。
しかし、このデッキが生み出したのは、
それは、「ブーストの入らないコントロール」が復活する可能性。
「ナイトはドロマー、LOの象徴だ」というお話ししましたが、
ここにきて、ドロマーカラーの返り咲きのようなものを見せてくれるのではないか、
デッキビルダー以外の部分で、無責任に期待している私がいます*2。
<関連記事>