これからは、デッキをカードの使用可能性の側面から分析したグラフを使っていくことになります。
今回は、グラフの説明をいたしますので、他の記事をご覧になる前にこちらをご参照ください。
・グラフの設計思想
前回お話しした通り、円グラフを加工したグラフを使うことにします。
カードの投入枚数を横幅で表し、内側にマナからの負担を配置。
重いカードほど内側の緑が多くなり、使える機会が減るという具合です。
ただ、今回のマナ負担は、前回扱った「手札とマナがたがいに与えあうストレス」とは違うものです。
円の大きさと「デュエル時間の限界」を絡めるため、「スピード」としてお考えください。
(迂闊にもカエルの発生を思い出してしまった方は、お迎えにあがるのでテレビの待機電源を切られませぬよう)
円の外側の縁は、山札消費を表しています。
試合が長引いたり、ドローやサーチを行うと、少ないカードでも出てきやすくなりますよね。
デュエルが終わるまでの、あるいはカードが効かなくなるまでの山札消費量も、使用条件の一部なのです。
・原則
1.手札を経由するカードが多いほど、各カードの使用可能性は高まる
ドローすれば、そのうち出てくるでしょ、ということ。
2.マナの負担が重いほど、該当カードの使用可能性は下がる
重いカードほど、マナをたくさん必要とするので使いにくい、ということ。
3.投入枚数が多いカードほど、使用可能性が高い
フェアリーライフ×2より、フェアリーライフ×4+アシダケ2のほうが当たりやすい、ということ。
・マス目の設定
円を放射線で40等分した後、同心円によってマナと手札の限界を付け加えました。
できるなら、全てのマス目の面積が等しいくらいがよかったのですが、技術的な限界のために今回はパスしました。
外側にいくほど面積が狭くなる、正射図法のようなマス目になってしまっていますね。
図の出来栄えに関しては、52点くらい。
カードの使用可能性の比較を行うためには、マス目の面積をそろえる必要があり、新しく作図する必要があります。
ただ、今回の目的は、エンジンとデッキの機能分化の解説ですから、アバウトな図でも何とかなるでしょう。
重要なのは使用可能性の増減であって、絶対的な比較までは考えていません。
九鬼周造の「粋の構造」の図式くらいの正確さがあれば十分です。
「横方向にエンジンパーツのスロットを空けることによって、縦方向に使用可能性が増える」
ということを表すことができれば、OKですね。
次回からは、今回作ったマス目を用いて、デッキタイプの解説に入ります。
実際の作業は、「デッキの構造」シリーズのグラフで扱った変形をグラフ上に記録することです。
カードの使用可能性でもって、さまざまなデッキの説明がより精彩にできるようになる・・・はず・・・
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