デッキを組むにしても、デュエルするにしても、ワンパターン化は大きな問題です。
「安心したい」心につけいり、ひそかに最善の策を隠蔽してしまうワンパターン。
不安ではなく、「安心」の皮をかぶって忍び寄ってくるワンパターン化と闘うことは、簡単なことではありません。
今回は、忍び寄るワンパターン化への対処法を中心に、お話を進めたいと思います。
・デッキを組んだ時点でのワンパターン化
最もよくあるワンパターン化は、デッキを組んだ時点で起こります。
デッキを考える際には、必ずと言っていいほど理想的な流れを思い浮かべるもの。
こればかりはどうにもならないことですが、理想の流れにこだわり過ぎるとひどい目にあうことがあります。
例えば、最速パターンにこだわって4枚積みのカードでガチガチに固めた場合。
事故を減らすことはできるかもしれませんが、調子が悪いときの回り方は悲惨なものになります。
特定のカードに頼るデッキは、こうした形にせざるをえませんが、単発のカードで戦えるデッキもたくさんあります。
そうしたデッキならば、次善の手筋を用意して、だましだまし戦っていくのがよいでしょう。
ポイントは、後半戦にも使えるカード、緊急時の対策にも使えるカードでカバーをすることです。
あるいは、強引にサーチしてカードを持ってこようとする場合。
わざわざカードを持ってこようとすると、それだけの労力とスペースが割かれてしまいます。
相手に対応する余裕を持てず、一方的に捌かれてしまうことも少なくありません。
そもそも、窮地に役立つカードがあまり搭載できなくなってしまうことがほとんどです。
相手に対応するだけの余裕を持って準備できる範囲で、戦術を組み立てましょう。
・慣れによるワンパターン化
同じデッキを何回も使ううちに、次第に最もスムーズなパターンが分かってきます。
そうすると、時々起るのが、「勝っているときの状況を『再現』したがる」現象です。
勝っているときのパターンでデュエルできれば、余裕を持って戦うことができますね。
ですが、パターンを再現しようとするあまりに、一番簡単な勝ち筋を見落としてしまうことも少なくありません。
デッキに慣れるのは必要なことですが、相手に対応することを忘れてしまっては本末転倒です。
フェアリーライフを出すために、キリノジャイアントをマナに置いてしまったり、
ハッスルキャッスルを出すためにうっかりジェニーをマナに置いてしまったり・・・
自分の都合だけでプランを立てると、ありきたりな妨害にさえ作戦が瓦解してしまいます。
常に一手分の余裕を持たせて、落ち着いて行動するよう心がけましょう。
一ターン待つだけで、5,6ターンを節約できることがあります。
正確さに勝る速さはありません。
・なんちゃってビートダウン
コントロールによくあるのは、「フィニッシャー待ち」の状態です。
せっかくいい状態に持ち込んでも、「出て来ない、出て来ない」と言っている間に相手が持ち直してはこちらの大損。
それこそ相手がコントロールなら、攻めるも守るも苦手なはずですから、思い切って攻撃するのも一手です。
おおまかな判断基準は、
「相手のバトルゾーンと手札をある程度抑えた状態で、余裕をもって2ターンで攻め切れるかどうか」
1ターンで攻め切れるだけの布陣があれば、ほぼもらったと考えて間違いないでしょう。
一気に仕留めきれなくても、相手が防御に回っている間は激しい妨害を免れることができます。
ある程度の数とサイズが確保できて、返しに全滅させるような反撃を受けない状況を築けたなら・・・
フィニッシャーにこだわる必要はありません。
極度に後ろ向きな戦い方をするのは勿論非効率ですが、猪突猛進もやはりよくありません。
最善の策は、まさしく「ちょうどよい」バランスの上にしか成り立たないものです。
そのために、様々な状況に慣れ、様々な状況を考慮に入れながらデッキを組み、動かしていく必要があります。
ならば、最も危険な「ワンパターン」は、同じデッキばかりを使うことに他なりません。
様々なデッキの立場、パターン、弱点を押さえることなしに、DMの文脈を知ることはできないのですから。
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