ふたり回し

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各ゾーンの宇宙的解釈(中)

未来から過去への絶え間ない変-性は、同時に肉体的なものと心的なものの交換でもあります。

肉体、魂、神の層を乗り越えるカードの運動が何を表しているのか。

今回は、第二の属性について御説明いたします。


先ずは前回のおさらひから始めませう。

今回もこの図を使うことにいたします。

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山札とシールド-裏向きのカードは未来に属し、不可避的に暴かれるべき運命です。

プレイヤーの現在としての手札は私たちに絶対的に近しい選択の場であり、未来と過去をつなぐ結節点です。

役割を与えられた-因果的な力の渦の一部となったマナや場のカードは、既に行為された行為-過去を表します。

この未来-現在-過去をつなぐドローとキャストの運動は、三つの層にまたがつて展開されます。

各ゾーンが三つの層、すなはち、肉体-魂-神の孰れの層に含まれてゐるのか、確認しませう。



肉体の層に含まれるのは、バトルゾーンとシールドゾーンです。

直接の攻防に関わり、相手のカードとぶつかり合ひ、物的な力が実現される層―

肉体の層は、最も外側の層であり、強いエネルギィで満たされた空間です。


神の層に含まれるのは、山札と墓地です。

肉体の層から遠く隔てられ、神の層に在るとき、カードがその力を発現することはありません。

それは、カードの生まれ、そして帰つてゆく根源-深淵として神の層が精神の内奥に隠されているためです。


魂の層に含まれるのは、手札とマナゾーンです。

魂の層のカードは肉体を持たぬ意思として在り、肉体の層に影響を及ぼします。

深遠と表層をつなぎ、情報が受肉して存在へと変はる、中間的な層です。



これら三つ層を隔てているものは、形を得た決意と生を受けた意思、死せる精神の持つエネルギィの差です。

肉体の層は魂の層よりエネルギィの活発な状態にあり、神の層は魂よりもエネルギーの静まつた状態にあります。

よりエネルギーの高い層への移行はエネルギィを消耗し、より低い層への移行はエネルギィを生み出します。

手札のクリーチャーを召喚するのにマナが必要なのは、魂の層から肉体の層へカードを送り出す必要があるから。

呪文が一瞬だけ激しく燃え盛るように力を発揮するのは、肉体の層から神の層への激しい滑落があるから。

層の間を行き交う運動は、常に何らかのエネルギィを生み出し、あるいは消費してゐるのです。



これでやつとこの図に与えられた二つの軸*1についての知識を確かめることができました。

残すは各ゾーンが象徴するもの、そして、各ゾーン間の移動の持つ意味合いについてのご説明のみ。

次回、デュエルの上に結実する呪術的な作用が明らかになります・・・


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*1:未来、現在、過去と神、魂、肉体