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UAVキャリアー

設定を考える練習?

 

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EA-24 スクリーチ

より生存性の高い電子攻撃機の必要性から、レーダー妨害装置機能をデコイに集約し、ステルス攻撃機から投下する運用計画が持ち上がった。

味方の制空、対地攻撃部隊に随伴あるいは先行する必要があることから、本機の設計にあたっては効率よく超音速巡行を続けることが優先されている。

臨界マッハ数を向上させつつ抗力を軽減するため、主翼には小さくテーパーの強い後退翼が選ばれた。

AN/ALQ-141やAGM-88・ハロップ2等を多数搭載できる大容量の爆弾槽が求められ、これを前方投影面積の増大を避け機体を前後に延長しエンジンと機首の間に配置している。

扁平な機首には大型のレーダーが搭載されており、隠密性を活かした哨戒も可能。

長時間、長距離の進出、巡回を念頭に置き、並列複座式のコクピットが採用された。

 

一方巡行性能と引き換えに、本機の運動性や離着陸能力は大きく犠牲になっている。

インテークが機首直上に配置されているため大きな迎え角を取ることができず、また高翼面加重のため兵器搭載量は3,200kgと軽戦闘機と大差ない。

レーダー反射面積低減の観点からも翼下にハードポイントはなく、垂直尾翼もノズル両側の推力偏向パドルで代用されている。

実物大モックアップの時点ではエリアルールが適用されダクトのみが機体上に貼り出したデザインだったが、航続距離延長の為実機ではダクト後方に燃料槽が追加された。

本機は給油、増槽なしで10,700kmという桁外れの航続距離を誇り、他国を迂回しての陽動など自在に航路を取ることが出来る。

 

米空軍は本機の開発と並行し「理論空燃比ジェットエンジン開発計画」に着手しており、実験用に試作されたYJ24は推力の大部分をアフターバーナーに依存するというJ58のコンセプトを踏襲していた。

ただし目的は大型、高出力ではなくエンジンの小型化であり、YJ24は実質的にターボジェットエンジンのタービンを廃し、圧縮機を駆動するT64をエンジン前部に取り付けたものである。

高速の排気を推力に変換するためDCノズルが直径1506mmに大型化された一方、エンジン本体は入れ子状でありながら直径が751mmしかない。

アフターバーナー側の燃料噴射量を調節することでターボファンに近い運用も可能で、最大出力を148kN確保しつつ乾燥重量を620kgまで抑え込むことに成功した。

YJ24は最小限の変更を加えたのみでJ24-PW-100として実用化され、軽薄短小な特性は本機の劣悪な離着陸性能を大幅に改善している。

 

 

EA-6ブラウラー、EA-18グラウラーに続く電子攻撃機としてEA-24にはスクリーチ(金切声)の公称が与えられたが、スクリーチのもう一つの由来はメンフクロウを指すscreech owlである。

探知距離の長さとステルス性、スーパークルーズ能力を兼ね備えた本機は優秀なミサイルキャリアであり、旋回性能を補って余りある視覚外戦闘能力を発揮する。

デコイや各種誘導爆弾に加えRQ-21も運用可能で、敵の防空識別圏内での様々な任務に対応。

また生存性の高さから、爆弾槽のスペースを与圧された小規模な指令室に改装した機体も存在する。

早期警戒が秘匿性を損ない、またEA-24の機内空間が限られることから、早期警戒や通信中継は他機に分担させ、送られたデータを元に指揮を行う形式が取られた。