GAPU、誘導徹甲体は推進装置を持たず慣性と位置エネルギーにより硬目標を加害する航空兵器である。
アクティブ防御システム搭載や天板装甲の強化など戦闘車両側の対策が充実したことで、炸裂弾のみならず成形炸薬弾頭の有効性にも疑問が呈されるようになった。
そこで開始されたのが、対地攻撃に使用できる徹甲榴弾の開発である。
地底貫通爆弾や小直径爆弾など一部の兵器は既に炸薬によらない貫通力を保持しており、これらの爆弾を元に弾体の密度を上げつつ抗力の少ない形状とすることで貫通力の確保は達成可能とされた。
GAPU-3の内部には、重りとして炸薬よりも多くの鉛が封入されている。
外殻にはマルエージング鋼が選択され、射程距離を維持しつつ滑空時の抗力を低減するため弾体全体が扁平なリフティングボディに成形された。
独特な愛称も、このクナイのようなシルエットに由来する。
質量は84kgながら全長920mm、全幅180mmに納まり、COIN機にも無理なく搭載可能。
下面には懸架装置が備わり最大10本を連結して搭載可能なほか、GAPU-3を40発搭載し前後に目標指示装置を内蔵する専用キャニスターBRU-73も開発された。
頑強で重い弾体は現代的な主力戦車の装甲を確実に無力化し、ハードキルも受け付けない。
取り付け部とシーカーは下面に張り出しており、アクティブホーミングにより運用試験でも動目標に7割を超える命中精度を記録した。
電波妨害に対応するため、将来的に光学センサと画像解析による誘導システムの搭載も計画されている。
材料が安価で加工技術のハードルも低いことから各国でライセンス生産され、手ごろな火器として多用する国も多い。