ScarletStream第4話より。
前回の直後のシーン。
「恨みを買ってる?っ誰もんなみみっちいこと言ったりしねーよ!玄谷のやつ、見舞いに行った俺になんて言ったと思う?」
「わかりませんよ、そんな・・・」
風音は口籠ったまま壁に寄りかかった。湿った岩に触れた右手に、燭台の放つ穏やかな熱が重なる。
「お前のこと、よろしく頼むって、見かけによらず、気の小さい奴だからって。」
鉄格子の間から射し込む光の帯が、やけにまぶしい。かすかな風の流れにたゆたいながら、灯りは静かに燃え続けている。風音は湿った空気をゆっくりと吸い込んだ。
「・・・筆記の答案が還ってくる度に丸めていたくせに、よくも偉そうなことが言えたものです。」
一つのシーンでニ回変調させるのも難だが、必要な要素なので切り落とすわけにもいかない。
玄谷は中盤まであまり出番がないので、他のところに散りばめつつフォローしていかなくては・・・
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